児童養護施設から自立した話

児童養護施設出身の筆者が綴る大したことのない日常の話

東日本大震災から9年〜私たちにできることは何?〜

※不勉強で、事実と違うことを書いているかもしれません。その時は、ご指摘ください。拙い言葉ではありますが、思いを綴らせてください。

 

 

 

 

 

 

私は九州地方の出身で、当時、高校3年でした。推薦入試で大学が決まっており、軍資金を得るためにしていたアルバイト中に、震災が起きていました。

休憩に入っていたパートのおばちゃんから「東北で地震があったらしいよ!」と聞きました。

正直、私はピンときませんでした。ふーん、地震があったんだねぇ、東北とか想像もつかないや。この程度でした。おばちゃんたちが地震について話しているのを、ぼやーっと聞き流していました。高校生の私は、完全に他人事だったのです。

施設に戻ると、震災の話題で持ちきりでした。小学校低学年の子どもが、津波で流される大量の自動車を見て「トミカ!」と言っていたことを覚えています。それを聞いて、みんなでケラケラ笑いました。

 

 

連日の報道だけが耳に入ります。津波で流された多くの人が行方不明だ、原発から汚染物質が流れ出た、仮設住宅に避難した、、。当時は、正直興味ありませんでした。すみません。自分のことで精一杯でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ある日、ニュースで「福島県産の農作物の放射線濃度が基準値を下回り、安全に食べられる」ということを知りました。私は、「復興してきたんだな。安全なら、福島県産のものを食べてみよう。」と思いました。ただ、私の近くでは流通しておらず、残念ながら口にすることはできませんでした。

 

そんな中、バイト先で、耳を疑うような言葉を聞きました。

福島県産なんか、放射能まみれで、食えたもんじゃないね。なんでそんなところで野菜なんか作るんかな?」

 

え?どういうこと?なぜ?

 

 

私は、何気なく放たれた言葉に衝撃を受けました。ひどい。ひどすぎる。

私は、幼い頃から平和教育の一環で放射能の恐ろしさを学んできました。(これ言うと完全に出身地分かると思いますが)原子爆弾により、多くの人が後遺症に苦しんだことも知っています。被爆したことで、差別や偏見に遭った方の苦労も、たくさん耳にしてきました。放射能を浴びた後復興した土地で生まれ、育ち、そこで作られたものを食べて育った私にとって、こんな酷い言葉を簡単に言えてしまう人の神経が理解できませんでした。

たしかに、放射能は恐ろしい。でも、実際そこに住んでいた人が多くの方々は、震災や原発事故で生まれ育った場所から避難を余儀なくされています。地元の復興のため、努力している方々の気持ちを踏みにじる言葉が簡単に出てしまったこと、恐ろしさを感じました。

そして、次に耳に飛び込んだのは、福島県から避難した児童に対するいじめのニュースでした。

 

私は悟りました。ああ、所詮、みんな自分のことしか考えないんだな、と。広島長崎の原爆の日、他県の方々が何もせずただただ日常を過ごしているのと同じです。

それと同時に、震災直後の自分の立ち振る舞いを反省しました。日本中が注目するニュースに見向きもせず、なにも考えずに「トミカ」で笑っていた自分を恥ずかしく思いました。所詮、私だって、当事者意識がなければ、何もしない愚かさを持っているのだと。

 

大学生だった私は、正直、お金に苦労していました。家族から経済的に支援をもらえず、大学生活を成り立たせることがやっとでした。そんな私にできることはないか。そう考えた時に、3つのアイデアが浮かびました。そして実行しました。

 

  • 1円でいいから、できる範囲で募金する
  • 福島県産の農作物を買う
  • 3.11には、両手を合わせて被災者のご冥福をお祈りする

 

夜勤をしていたコンビニに、東日本大震災のための募金箱が設置されたので、私は、バイトに行くたび、財布の中の1円玉を募金箱に入れました。

福島県産のキャベツを食べたこともありますが、私は至って健康ですし、とても美味しかったですよ。

そして、今日は東日本大震災の日。多くの方々の尊い命が奪われた日。空いた時間で両手を合わせ、勝手ながらお祈りをしました。

 

人間は災害には勝てません。耐えるか逃げるかのどちらかです。そう言う時こそ、助け合いが必要なはずです。昨今、日本では洪水や地震の災害が頻発しています。また、近い将来に、首都直下型地震が起きることが予測されています。東日本大震災を、過去の天災で済ませず、そこから学んだことを活かして、対策していきましょう。

 

 

 

 

 

 

被災者でもなく、支援者でもない、傍観者の私ができることは、これくらいかな、と思っています。もっとこうした方がいい!もっとこれについて考えて欲しい!という思いがある方は、このブログのコメント欄か、Twitterに返信をください。一緒に考えていきたいと思います。

 

 

 

 

駄文、失礼しました。