児童養護施設から自立した話

児童養護施設出身の筆者が綴る大したことのない日常の話

厚労省に物申す!〜児童養護施設に必要なこと〜

 

 

児童養護施設入所児の37%に障害がある、という記述がありますが、皆さんはどう思われますか?

 

この記事には、施設等の入所児の障害児の割合、被虐待児の割合が示されています。この結論は、「質の高い療育が必要」だそうです。

 

 

はい。そりゃそうでしょうよ。

 

 

そもそもで申し訳ないのですが、施設にいる子は、その子が悪くてそこにいる訳じゃありません。本当に悪いことしてしまった子は少年院に行きます。児童養護施設は行き場のない子どもの生活の場。つまり、大人の都合で傷つけられ、施設での生活を余儀なくされているのです。しかも、理由も様々。

そして、障害を持っている子が虐待を受けてしまうケースも多い。親自身も苦悩したり葛藤したりしているのですから。

当然、ニーズが多様化して、質の高い療育が求められます。施設にいる子にそれぞれ個別の支援が必要なことくらい、こんなデータなくたって、分かりきったことなんです。

 

 

そして、そういう子どもたちを助けたい、応援したいと志して資格を取って働く人も大勢います。

しかし、お偉いさんたちは知っているのでしょうか。福祉界隈の厳しい現実を。

 

私は、中学校の職場体験で保育園で働いたことが忘れられず、小さな子たちのお世話がしたいと思い、保育士になりたいと思っていました。しかし、施設長はじめ、職員に止められました。「折角それだけ勉強できるのだから、保育士はもったいない。給料も良くないし。教員にしたらどうか。」と。施設職員に「やめとけ」と言われたんですよ。どう思いますか?

 

 

保育、介護、施設、里親など、福祉の需要はどんどん増えています。それに伴い、さらに高い質が求められます。それは当然のことです。(2回目)

 

 

 

 

私は、給料バチクソ上げて優遇しろ!と言いたいわけではありません。

少なくとも、「働きたい」と志した人間が、一生懸命働けるような環境を作っていくことが、最低限クリアする課題だということを言いたい。

 

 

 

 

 

まず、施設職員の離職率を下げる。そのために、人的余裕を持った採用、質の向上のための現場研修の充実、労働環境改善などなど。課題は山積みです。データ示すだけでは改善されません。

働き方改革も同じです。「早く帰れ。業務効率化しろ。」と指示して終わりではありませんよ。

国が責任を持って、強いリーダーシップで、職員の職場環境改善に着手すべきです。

 

 

 

 

 

 

日本が抱える問題はまだまだたくさんあります。我々国民が、意思表示していく必要があります。現場を見てくれて、お偉いさん!