児童養護施設から自立した話

児童養護施設出身の筆者が綴る大したことのない日常の話

児童の処遇決定権は誰の手に?

ある複雑な環境で生活する児童と面接をしました。とても複雑で、根深くて、とてもブログなんかで書けるような内容ではないのですが、とにかく複雑なんです。

 

その子の親は、この世にはいません。現状、養ってくれる大人もいません。未成年ですので、後見人がいる程度で、積極的に支援してくれる人物ではありません。

 

その子は、進学や今後の生活について、希望を持っています。精神疾患で病気の治療をしながら、頑張っています。いろんなことを体験したいと思っているし、もっと勉強したいと思っています、

 

でも、それに積極的になれない人物がいます。それは、その子が入所している施設です。その子の精神的な状態や、態度を鑑みて、その子の希望とは違う対処法で解決しようとしています。

 

 

そもそもの話ですが、施設に入所している児童の保護者は、施設長です。施設への入所は、子どもと親権者の同意が必要です。しかし、一旦入所となれば、監護責任は施設であり、進学や就職に関する事務処理をする責任があるのは、施設です。

つまり、施設側が、子どもの意思決定に基づいて、適切な支援を行わなければいけません。

 

しかし、当然、子どもの意見が絶対とは行きません。子どもは未熟な存在なので、子どもだけの判断は危険です。だから、施設が子どもと相談し、お互いに「これなら頑張れる」というところで、将来に向けての方向を定めていくことが望まれます。

 

 

 

では、なぜ今回、施設が子どもの意見と違う方向で対処しようとしているのか。

いろいろ理由があるし、事情も複雑なので、詳しく書けませんが、要するに「子どもが施設の方針に沿わないから」ということらしいです。

 

 

 

はっ?!って思いません?!

 

 

子どもの権利ってなんなんですかね?もちろん、施設の方針があるのは、運営上必要なことは分かります。けど、その意見を通すために子どもの意思を無視してまですることではないのでは?そんなの屁理屈でしかないのでは?意味わからん。大人の事情はあれど、子どもに寄り添って、できる範囲で支援するのが施設なのでは?

 

と、愚痴になってしまいました。

児童相談所は、その辺について指導したりすることはしますが、あくまで決定権は施設にある。んー、釈然としない。

 

この子の望みが叶うように、児童相談所として、働きかけ続けないといけないな、と思いました。昨日は、子どもの処遇のことについて、電話で打診。さあ、返事はどうなることやら。