子どもを叩く親の心情
昔も今も
子どもを叩く親はいる
子どもを叩くことって、いいことなのか?
現行の法律では、子どもを叩いてはいけないことになっている
この法律に従って、児童相談所は仕事をしている
よく親と面談していて
「叩かないで言うこと聞かせるには、どうしたらいいんですかね?」と聞かれることも少なくない
児相職員としては、「法律で禁止されている」「子を叩くことは、子どもに悪影響しかない」ことを中心に話をします
私は行政職員ですので、法律と上司の命令のもと仕事をするため、個人的な見解は話しません。
では
個人的な見解を述べさせていただくと
叩く=手詰まり
と捉えるべきだろう
多くの親は、子ども躾ることを頑張るが、それが手詰まりだと感じて、叩いてしまうのだ
言って聞かせてもだめ
子どもに話が通じない
どんな言い方をしても変わらない
そんな無自覚な先入観が募り、積もり積もって、暴力に訴えてしまう。多くの親は、子どもが嫌いで叩いているのではないのだ
では、なぜ親が手詰まりになってしまうのかというと、多くの親が、自分の親の躾のみを参考にしていて、他にサンプルがないからである
多くの被虐待児が、親になった時に虐待を再生産してしまう理由はここにある。虐待を受けた子どもは、虐待することで我が子と関わることしか知らないのだ
今は、インターネットやスマホが普及して、子育てについて沢山の情報を簡単に得ることが出来る。しかし、虐待や社会的養護を受けた子どものと切り離せない問題は、貧困である
経済的に貧困で、十分な情報を得られない
貧困による学力低下で、情報を取捨選択できない
それに追い討ちをかけるように、被虐待児特有の発達障害や愛着障害、精神疾患などが、子どもたちに襲いかかる
これ以上書くと混乱しそうなので、ここまでにしておくが、つまり、「虐待」があれば、それに付随して、複雑すぎる事情と多すぎる問題が既に発生しているということだ。これに対応するのは、今の児童福祉では限界がある
私の提案だが、義務教育の段階で、子どもたちに「子どもの健全な育て方」をカリキュラムに組み込み、教えてみてはどうだろうか。小学校低学年頃から、中学卒業まで、発達段階に合わせて教育する。(もっとも、教えるべきことは、技術というより、子どもは大切なものだという概念だろう)義務教育なら、どの家庭も等しく受けることが出来る。子どもが知ることで、我が家の異変にも気付くし、少しでも再生産を防ぐことが出来るのではないか
日本の教育の悪いところは、子どもに即効性を求めるところだ。「叩けばいうこと聞く」「叱りつけて言うこと聞かせる」とか、短絡的で利己的な教育ばかりがまかり通ってきた過去もあり、それを覆すことが難しい。ゆとり教育だって、ゆとり世代が大人になる頃に廃止になったでしょ?結果見る前にダメだと判断するのが、今の教育です
教育に即効性はありません。子どもが大人になるまで、20年もあるんです。時間かけないと、いい教育はできません
これだけ書いたけど
虐待はなくなりません
みんな自分が1番ですから
でも、この文章を読んでくださった方には
ぜひ
自分だけは、虐待をしない
と心に決めていただければ幸いです
駄文、失礼しました。
匿名で聞けちゃう!ヨウ@児童養護施設から自立さんの質問箱です | Peing -質問箱-