児童養護施設から自立した話

児童養護施設出身の筆者が綴る大したことのない日常の話

子どもを「叱る」時のルール

子どもはいつでも、失敗します。自分が困るだけなら特に言い聞かせる必要もないでしょうが、物や人を傷つける行為をした場合、その行動を是正しなければなりません。

 

 

 

そのために、みなさんは、怒りますか?叱りますか?

 

 

 

 

「怒る」とは、怒りの感情を他人にぶつける行為です。

「叱る」とは、指導する側が人の言動を正すことを指します。

 

 

 

 

この世の大人の多くは、この違いを、頭では理解しています。しかしながら、仕事が立て込んでいる時、家事育児に追われている時、締め切りが迫っている時等々、本来は「叱る」べきタイミングなのに、運悪く「怒る」ことになることもあります。

こりゃーしょうがない。

 

 

 

 

私が担任を持っていた時、子どもを叱るときに気を付けていたことがあるので、紹介します。

 

 

 

 

①前提として、自分がイライラしていないこと

 

これ、結構大事です。そもそも、イライラしている時は興奮状態にあるので、適切な判断ができない確率が高くなります。同様に、心の中に「怒」の感情があれば、「叱る→怒る」に変化する確率も上がります。

イライラしたまま何か物事を進めること自体にデメリットが多いので、まず、イライラを鎮めることに努めましょう。

イライラしている時は、叱ってはいけません。こう思うだけで、自分が虐待してしまうリスクもぐっと下げることができますよ。

 

 

 

②目を見て、短く、端的に行為のみ叱る

 

さあ、いざ叱ることになった時は、「短く」を意識しましょう。そして、誰のどんな行為の何が悪くて叱っているのか、はっきりさせましょう。

「人を叩いてはいけないでしょ!」

「『バカ』というのは、人を傷つける言葉だから、やめなさい。」

といった感じですね。長くても3分以内に叱る行為は終えた方がいいでしょう。あと、こう言ったとき、相手にリアクションを求めないように心がけると、短く叱ることができます。

たまに、ダラダラと説教垂れるおっさんおばさんいますけれども、あれは子どもはおろか、全人類に無意味です。

長い時間叱り続けると「前もこんなことあったよな?」「だいたい、お前は礼儀がなってない!」とか、叱るべきこと以外の余計な小言を言ってしまいます。叱る側も言いながらイライラするし、叱られた側は「なぜ、叱られたのか」が不明瞭になり、嫌な思いをしたことしか残りません。

 

 

 

③叱った内容が改善されていれば、褒める

 

叱ってばかりではいけません。人間、(余程のドMでない限り)叱られるより褒められる方が好きなものです。

「叱る」のは、相手の言動を正すためです。叱って改善された時には、必ず褒めましょう。

「さっき私が言ったこと、覚えてきちんとできたね。」というふうに、叱る→褒めるはワンセットだと思っておくと、いいかもしれません。

ちなみに、同じことを叱る時でも、できるだけ「同じこと何回も言わせるな!」と言うのは避けましょう。この発言自体が、「怒り」なので。

 

 

 

④怒ってしまった時は、冷静になった時に、反省しつつ、諭す

 

もうどうしようもなく、怒ることもあります。人間だもの。

そうなった時は、まず、怒ったことを謝りましょう。その上でやさしく優しく諭す。

「この前は怒ってごめんね。私が怒ったのは、あなたの〜〜したことが許せないと思ったからだよ。」といった感じです。

そして、こういう場合は、諭した後に「わかった?」と聞かない方がいいでしょう。これは結局「怒りの感情の押し付け」になってしまうので。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いろいろごちゃごちゃ書きましたが、私が書いた方法で全て解決するとは限りません。子育ては常に"戦い"です。いろんな知識や技術を学んでも、上手くいかないことは山ほどありますし、なんなら学ぶ時間がないほど日常が忙しい人もいます。

 

 

子育てなんて、

上手くいかないのが、当然。

上手くいったら、ラッキー!

くらいの気持ちでやっていけるといいですね。

 

 

 

 

 

 

タメになる話を、と思って書いてみましたが、いかがでしたか?