児童養護施設から自立した話

児童養護施設出身の筆者が綴る大したことのない日常の話

小学校教員という仕事

 

 

 

 

皆さんは

小学校教員の仕事をご存知だろうか

 


私は高校生の時

施設の年下の子から小学校の先生を勧められたことを含め

「なんか子どもと昼休み遊べるし、土日休みだし小学校の勉強は簡単だから、結構余裕でイケるでしょ。」

くらいにしか思っていなかった

 

 

 

いざなってみると

その大変さを痛感した

 

 

 

 


これから教員を目指す人

教員の知り合いがいる人

学校の教員に不満を感じている人

より多くの人に知ってほしい

 

 

 

 

 

 

1日のスケジュール

      (6年生の担任時の私の場合)

 


7:30 学校到着

    授業の準備

    教室の清掃

    校務分掌の仕事

    (校務分掌の意味は後程)

    欠席等の電話対応

8:00 開錠し、児童迎え入れ

8:30 朝の会

    学級指導

    出欠、体調確認

    連絡事項伝達

    連絡帳チェック

8:55 1時間目(45分)

9:40 準備時間(授業準備、移動教室等)

9;45 2時間目(45分)

10:30 15分休憩(運動場開放)

    宿題チェック、丸付け

10:45 準備時間

10:50 3時間目(45分)

11:35 準備時間

11:40 4時間目(45分)

12:25 給食指導開始

    当番活動の確認

    手洗い指導

    給食配膳

    アレルギー等チェック

    いただきます

    残飯等チェック、指導

(隙間で食事を済ませ、丸付け等事務作業)

    ごちそうさま

    片付け、簡易清掃

    昼休み前指導

    連絡事項伝達

13:10 昼休み

    授業のノートチェック

    委員会活動等

    安全指導

    授業準備

13:45 清掃指導

14:00 準備時間

14:05 5時間目(45分)

14:50 準備時間

14:55 6時間目(45分)

15:40 授業終了 下校準備

15:45 帰りの会

    配布物確認

    連絡事項伝達

    安全指導

    学級指導

15:50 下校

    場合によっては、個別指導開始

    明日の授業準備

    (教材研究、教材作成等)

    学級整備(掲示物等)

16:15 職員室移動

    教材作成、プリント作成、印刷

    配布物作成(学級通信等)

    校務分掌

     学年行事計画

16:45 終礼(職員会議)

    連絡事項伝達

17:00 残務処理

17:30 退勤

 

 

 

これだけ見れば

そう大変な仕事でもないように思えるし

実際

早く帰ることができていた

しかし

小学校教員の仕事が大変である理由は

いろいろ挙げられる

 

 

 

 


①上記スケジュールはあくまで“予定通りであれば”ということ

 


学校は、普通の学校であれば

20〜40人の児童が

一つの空間で勉強することになる

けんかした、言い合いになった

泣いた、怪我をした等

トラブルが起こることが多い

そうなった場合、緊急対応となり

予定していたノートや宿題のチェックは後回しになり、残務処理となる

 

 

 

②休憩がなく、定時が8:30〜17:00であるということ

 


児童が8:00に学校に入ることができるため

スタートの時間から超過している

休憩なく働いて

やっと17時台に帰ることができる

それでも

上記の勤務状況であれば

毎日最低1時間残業していることになる

また、子どもがトラブルを起こすのは

休み時間であることが多く

またもや事務作業が放課後になることがある

 

 

 

③校務分掌

 


学校の組織運営上必要な分担作業のことを

校務分掌という

担当する係によって内容は異なる

私がしていた校務分掌は

体育主任である

<体育主任の仕事内容>

・体育行事(運動会、スポーツテスト、水泳授業、陸上運動地区大会、球技大会、体力向上週間等)の計画、立案、運営、全体指導

・体育館、運動場、体育道具の管理、整備

 


これが、スケジュールの中に入り込む

内容によっては

他教員に手伝ってもらうこともある

 

 

 

④授業は、全て担任が行うことが多い

 


一部、教科担任がいることもあるが

基本的には担任が授業する

国語、算数、理科・社会(生活)、音楽、図画工作、体育、道徳、外国語、総合的な学習の時間、学級活動

それぞれ、教材研究をして

一つの準備で何を教えるべきか確認し

指導方法を考える

それを1日6つするための準備を

放課後にしなければいけない

 

 

 

⑤子どもを預かり、管理するため、責任が重い

 


当然のことながら

子どもと一緒に生活するということは

子どもに何かあったとき

教員が責任を負うというということだ

怪我をしたら保健室又は病院

勉強がわからないと言われれば個別指導

喧嘩があれば仲裁して人間関係調整

大人だったら少ないことだが

子どもは成長過程にあるため

こういったトラブルを繰り返し起こす

これらを解決しながら

集団を形成していく必要がある

「喧嘩は個人の問題なので」では

片付けられないのだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


これはあくまで一例だが

これでも恵まれている方だと感じる

 


これだけ書いても

まだまだ大変なことが沢山ある

 


みなさんは

この状況を見て

どう感じますか?

 


私は教員として

主観的な意見しか書くことができません

一般企業やその他の業種のことはわかりません

 


比較できない分

これが正しいのか何なのか

理解できない

 


少なくとも

私はもっと

子どもと楽しく

一緒に成長できる物だと感じていた

 

 

 

 


まだまだ

教育業界の課題は

山積みなのだろう