児童養護施設から自立した話

児童養護施設出身の筆者が綴る大したことのない日常の話

宿題って必要?不必要?

皆さんは

「宿題」って必要だと思いますか?

YouTubeとかで

最近話題になっているようで

いろいろ記事や動画で

楽しませていただきました

 

いち教育関係者として

意見を書きたいと思います

 

 

【学校現場の宿題】

 

①宿題の意味

宿題は、自宅でする学習を意味しており、それをすることによって、学校で学んだことを反復練習し、基礎的な学習内容を定着させるために行う

そのため、漢字の練習、音読、計算ドリル等の宿題が課されることが多いと考えられる

また、学校内でできない、家庭での調べ学習(家庭にある家電調べ、自分の思い出の写真を探す等)を宿題として課し、学習を進めるための材料を集めることも、宿題に含まれる

宿題は、基礎学力の定着や学習材料の収集のために行うことが多いということになる

 

 

②宿題をしてこない子ども

私の短い経験、そして同僚先輩方教員から聞いた話によると、宿題をしてこない子どもは一定数おり、主に学力が低い児童に多い

その原因として考えられることは、

・低学力によって学習内容が理解できず、宿題自体が理解できず、こなせない

・家庭環境上、宿題をできるような環境(親が子の学習を管理できていない、勉強する机がない等)が準備されていない。

 

子ども自身の問題(言い訳でよく聞く言葉)で言えば、

・宿題をすることがつまらない

・宿題が面倒くさい

・習い事が忙しくてできない

・塾に行っているから大丈夫 等

 

宿題をする時間の確保ができないという子どもがいる現状もある

今、子どもの多くが習い事(塾、スポーツ、英会話、音楽等)をしており、何も習い事をしていない子どもの方が珍しいという状況だ

家庭でも、共働き世代が多くなったため、子どもの宿題を見ることが出来る時間も限られている

 

 

③宿題の問題点

私が考える宿題の問題点は、多くの宿題が、自分の能力に関係なく、学級全員に同じ内容が課されることである

そもそも、学級の中には、勉強が得意で宿題も難なくこなすことができる子どもから、当該学年の内容すら理解できておらず、勉強自体に抵抗感がある子どももいる

そんな中で、一律に同じ内容の宿題を出せば、難しすぎると、できない子がふえるし、簡単すぎると、宿題の意味がない

教員は、ただこなすだけの宿題ではなく、子どもの学力が定着するような内容を宿題として設定しなければいけない

 

 

④宿題をしない子に対する指導

宿題は、学級の子ども全員がしなければならない義務のようなもので、宿題をしてこなかった子どもには、休み時間に宿題をして提出する等、教員が指導することになる

また、私情でできなかった子どもに関しては、保護者からの連絡(連絡帳に一筆もらう等)があれば、よしとすることもある

 

 

⑤学校として宿題を出す場合も

学校によって違うが、多くの学校は、子どもに宿題を出すことが当たり前という雰囲気がある

学校によっては、学校や学年で統一した宿題を出しているところもあり、学級担任レベルで調整できないこともある

 

【筆者の考え】

①宿題って必要?不必要?

筆者は、

・学習内容が定着していれば、反復は必要ない

・自己管理して、必要な勉強することができない子どもには必要

と考えており、つまり、人によって必要か不必要か判断されるべきであると考えている

学校の内容をきちんと理解しているなら、単純作業で宿題をこなす時間はもったいないし、ある程度も理解できていないなら、宿題として強制してでも練習させることは必要ではないかと思う

 

 

②宿題の目的を忘れないこと

宿題が必要であるかどうかは、本来二の次であるはずだ

そもそも、宿題は学習内容の定着に重きを置いているため、それが達成できるかどうかを考えなければならない

そして、目的達成のためにできることは、宿題だけではなく、授業改善や生活環境整備など、様々な手段があるこを忘れてはいけない

 

 

③大きな声では言えないが…

筆者は、散々宿題の有無について書き連ねていたが、本音を言うならば、宿題なんてさせなくてもよいと思っている

そもそも、宿題というものは、学校で教えているものを定着させるためだけのものであり、学校の勉強がきちんとできたからと言って、これからの社会に生きるために必要であるという感じがしない

学校で与えられていることを、その意味も考えずただ真面目にこなしていくことができる能力が生きる仕事など、公務員くらいだろう(公務員の私が言うことではないかもしれないが)

宿題出す側も、チェックが大変だし、してこない子には指導しなければならないし、それによって、割かれる労力を、教材研究や授業改善に充てたいと思うくらいである

 

 

 

 

 

 

 

 

 

宿題が必要かどうかは抜きにして

それによって、子どもにどういう利益があるのか

教員や保護者が頭をひねって考えることが

最も大切だと思う

誰が言っていることはおかしいとか

批判を繰り返しても意味はないと

筆者は感じている