児童養護施設から自立した話

児童養護施設出身の筆者が綴る大したことのない日常の話

今の私が在るのは、施設のおかげ

いつも不満とかなんとか多いので、今日は施設への感謝を述べたいと思います。

 

 

 

私は、母子家庭による貧困、母の精神疾患による入院により、しばらく子どもだけで生活していました。それが周囲に察知され、施設入所に至ったわけです。

母は、児童相談所児童養護施設の存在を、長いこと知りませんでした。入院中に医者や別の患者に「子どもたちは、自分たちで生活している」と話したことがきっかけとのこと。そのせいか、私たちは、母が入退院を繰り返し初めて、施設に入るまで、約2年かかりました。

 

 

おそらく、私たち兄妹が施設に入っていなければ、大学進学はおろか、高校自体も続いていなかったかもしれません。また、公的支援を知らない母が私たちを大学に送り出したところで、お金に困り、退学して闇落ちすることが目に見えていることでしょう。

 

小さな自慢ですが、私たち兄妹は、学年180人くらいの中学校で、上位の成績を修めていました。3人とも、テストで学年で一桁の順位を獲得したことがあります。それなりに勉強はできましたし、3人とも、県内では名のある公立進学校に進みました。

 

こんな私たちが、大学に行って、それなりに自立することが出来たのは、施設に拾われ、自分たち自身のことに注力できたから。そして、大学進学について、経済的支援や物資補填をしてもらえたからです。

 

 

 

社会的養護については、様々な課題があり、まだまだ不十分とは言えません。しかし、こうして支えられ、生き延びることができた子どもがいることは、紛れもない事実です。

少なくとも、私たちはそうでした。

 

 

 

 

 

 

 

ありがとうございました。

私は元気です。